大田病院の奨学生は、月1回「奨学生ミーティング」に参加します。
お互いの近況を話したり、さまざまなことを一緒に学んでいます☆
この春以降、奨学生がさらに増え、東京都内だけでなく、新潟県、長野県の看護学生さんもメンバーに加わりました。
コロナ禍が明け、感染対策に留意しながら、大田病院に集合してミーティングを開催しています。
今回は、大田病院の臨床倫理委員会の事務局長を務める看護師から講義を聞き、
「もしバナゲーム」というカードゲームを使ってグループワーク!
「自分にとって大切にしたいことは何か」を振り返り交流しあう機会となりました。
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交流タイム☆
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ミーティングでは、アイスブレイク(緊張を溶かすためのワーク)の時間を大切にして交流をはかっています。
今回のアイスブレイクのお題は「実習のちょっと嬉しかったエピソード」!
「実習で担当した認知症の患者様が、実習最終日に挨拶に行ったら泣いてくれた」
「実習の最後にお別れのとき、患者様から手を出して握手してくれて嬉しかった」
「患者様から、”出会えてよかった”、”あなたならきっと看護師になれる”、と言ってもらえて涙が出た」
ーなど、さまざまなエピソードが話されました。
看護学生室のスタッフも思わずもらい泣きしてしまうほど、素敵なエピソードを共有してもらいました。
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アドバンス・ケア・プランニングを学ぶ
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大田病院の「臨床倫理委員会」事務局長であり、上級臨床倫理認定士の資格も持つ看護師よりお話を聞きました。
ACP、臨床倫理とは何か、どういう方が対象になるのか、といったお話から、
実際にライフデザインノートを見ながら考えていく、という実践的なお話まで聞く事ができました。
講義のあとは、みんなで「もしバナゲーム」!
このゲームは、「もしも自分の命があと半年なら…」という「もしものための話し合い(=もしバナ)」をするゲームです。
カードには、「痛みがない」など状態に関することから、「家族と一緒に過ごす」など行いに関することなど、様々な内容が書かれています。
手持ちの枚数は決まっており、引いたカードから何を残すかを決めて場に捨てる、ということを繰り返して、自分にとって何が大切かが見えてくるようになっています。
「どれにしようかな」とワイワイしながらゲームをして、最後はグループで自分が何を残したかを発表しあいました。
\最後に講師からメッセージ/
「終末期看護は、その人らしく見送ること。患者様の身近にいるのは看護師。みなさんが患者様のアドボケーター(代弁者)として側にいること、知識をつけること、患者様やご家族と話し合うことを、大切にしていってください」
現場のリアルな話だけでなく、実際にゲームもしながら自分の価値観を振り返り、考えさせられる90分間でした!
参加した奨学生の感想をぜひお読みください↓↓
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奨学生の感想
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・終末期の患者さんの心理状態や、ACPの現状など、リアルな話が聞けてとても勉強になりました。もしバナゲームでは、自分で意識していなかった自分の価値観に気がつくことができ、世代によっても価値観が違うことがわかりました。これから高齢の家族の終末期を真剣に考えて行く必要があるなと改めて思いました。
(東京有明医療大学4年生)
・現場でしかわからない経験を学べて、かっこいいなと思いました。もしバナゲームは難しかったけど、色々な意見を聞けて楽しかったです。これからに向けては、コミュニケーション能力を高めるためにどうしたら良いかを考えようと思いました。
(東京有明医療大学4年生)
・終末期の過ごし方について深く考えたこともなかったし、実際に自分がその立場になってないので想像がつきにくかったのですが、みんなと話を共有していくと、年代の差もあって価値観や最期の過ごし方が人それぞれなんだな、と知ることが出来ました。
もしバナゲームでは、最期の過ごし方に様々な「もしも」があったので、深く考えることが出来ました。今後、自分や受け持った患者さんに終末期について考える機会があったときにこの話し合いで話した内容を活かしていきたいです。
(新潟看護医療専門学校3年生)
・終末期の考え方が慢性期や回復期の患者さんだけと思っていたけど、もしかしたらというのを考えた人が終末期になるということを聞いて、どういう人が終末期にあたるのかよく分かりました。
また、柔軟に対応するためには、知識と、たくさんの人と関わることが大切というお話もあったので、いろいろな知識を持ち多くの人と関わっていきたいと思いました。
もしバナゲームをして、考え方がいろいろあり、個性が出ていて面白かったのと、もしバナをすることでライフデザインノートがとても書きやすくなると思いました。今後、独り身の人が増えていく中で、ライフデザインノートの必要性も上がってくると感じました。ライフデザインノートを祖母に渡したいと思いました。これから実習もあるので、そこでいろんな職種の方と関わりたいです。
(九州看護福祉大学4年生)
・自分の最期のことなど考えもしなかったのですが、自分が考えることができるうちに少しイメージしておくことが必要であると感じました。今まで自分の最期をイメージすることはありませんでしたが、もしバナゲームを通してイメージが膨らみ、様々な最期への希望があることがわかりました。
自分が看護を行う上で、患者さんの最期はその時により変わるものであることを考慮しながらケアを行っていく必要があると感じました。また、意思の表出が難しい方でも、残存機能を活用して想いを聞くことが大切であると感じたので、実践していきたいと思います。
(佐久大学4年生)
・人の最期というのはとてもデリケートな問題だと思いましたし、その人の希望を本当の意味で引き出しながら寄り添っていくためには、それ相応の知識も必要で、たくさんの人と話し合っていくことが大事だと学びました。
もしバナゲームでは、自分の奥底に眠っていた考えが明確化されて、今後のことについて考えやすかったです。また、世代ごとに考えの違いも出て、人によって考えが違うのだと気づきました。
その人らしさに向き合っていけるように、コミュニケーションスキルをもっとあげたり、(今日のもしバナで出た項目も参考に)、柔軟に対応できるよう、もっと知識を身につける学習も重ねていきたいと思いました。
(都立荏原看護専門学校2年生)
・現場と教科書は違い、柔軟に対応する為にも知識がなければいけない事、患者さんの気持ちを代弁出来るのは、時に毎日近くにいる看護師にもなり得る事、そして、最期まで患者さんのその人らしさを大切にする為に、多くのスタッフが関わりその一員となることを学びました。
もしバナゲームで、今大切にしている価値観や、人それぞれ大切にしている事が違う事が改めて分かったので、傾聴する事の大切さが分かりました。今後、患者さんや身近な人の為に自分には何が出来るかを考えその人にとって最善の事をしていきたいです。
(都立荏原看護専門学校2年生)
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