大田病院の奨学生は、月1回「奨学生ミーティング」に参加します。
お互いの近況を話したり、さまざまなことを一緒に学んでいます。
今回は、医療者として知ってほしい『旧優生保護法下でおこなわれた強制不妊手術問題』を学習しました。
奨学生5名が参加しました。
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旧優生保護法とは
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*1948年に制定され、1996年に廃止された日本の法律です。
*「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」として、障がい者や非行少年・少女に強制的に不妊手術をおこなうことを国がすすめていたことが明らかになっています。
*男性にはパイプカット、女性には子宮摘出の手術が、本人に説明なくおこなわれました。
*被害者は推定2万5000人で、裁判が今もおこなわれています。
被害者が国を相手に起こしている「違憲訴訟」、その原告のひとりである79歳男性の手記を読みました。
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Kさんの手記(一部抜粋)
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高校に行きたかったが叶わず、荒れに荒れて、13歳で児童相談所へ。
14歳のとき、学園の先生に産婦人科へつれていかれ「悪いところがあるから治してもらう」と言われ
看護師さんに注射をされると、意識が朦朧として…
気がつくと身体を動かすことができなかった。
寮の先輩から「手術したんだってな」「子どもができなくなる手術」と聞かされた。
*説明なく麻酔で眠らされている間に不妊手術をされる、という驚くべき行為と、それをされてしまった後のKさんの苦しみや人生がつづられてました。
*知ってほしいのは、国の法律で定められていたこととはいえ、医師や看護師がそれに加担してしまったという事実です。
*ミーティングでは、それぞれの受けとめ方を大切に、みんなで意見交流しました。
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奨学生の感想
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・優生保護法は、人権を踏みにじるひどい法律で、1996年まで続いていたことに驚きました。今後、このようなことが起こらないようにしていかなければならないと思いました。
(東京有明医療大学3年生)
・優生保護法について、名前は知っていたけど、どういうものなのかはあまり知らなかったので、説明もなくいきなり手術をさせられたと知り驚きました。このことについて学んで、無かったことにならないように、忘れないようにすることが大事だと思いました。
(武蔵野大学2年生)
・初めて優生保護法について知り、自分の意思とは関係なく手術を受けさせられたと知り、とても驚きました。障がい者の方々への差別意識などについても考えることができ、良い学びになりました。
(都立荏原看護専門学校3年生)
・優生思想について以前授業で習ったことがあり、良くない考え方だというイメージはありました。偏見は持つのは仕方がないことだとは思いますが、それを行動に移してしまうのは違うと思うので、障害があっても差別せずに一人の人としてかかわっていきたいと思います。
(首都医校4年生)
・優生保護法について初めて知ったのですが、それが国によって行われていたことに驚きました。障がい者への差別がいまだにあるように思うのですが、優生思想の名残があるのではないかと思い、変えていかないといけないと思いました。この件も含めて、まだまだ知らない人がいると改めて思いました。
(都立荏原看護専門学校1年生)
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